R16
富士山の永久凍土研究:経過観察
Permafrost study on Mt. Fuji: a follow-up phase
氏名・所属
池田 敦 Atsushi Ikeda
(筑波大学生命環境系 Faculty of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba)
共同研究者氏名・所属
研究結果(プロジェクト報告)の概要
2019年度は,前年度に浸水と落雷で破損した10m観測孔の復旧が主たる作業であった。観測孔内を温水で加熱して,孔内に凍結している破損センサーとバックアップ用小型ロガーの回収を目指したが適わなかった。今回,孔内には多量の水が凍結していることが判明した。観測地には電源がなく,また狭く深い観測孔内に挿入できる熱源の手配も容易ではないため,凍結部の融解には時間をかけて融点の低い液体(不凍液)と混合させるしかないという判断に至った。不凍液と接することで,凍結部が徐々に融解していることはその後9月の調査で確認でき,今後,数年かけて融解させる予定である。