U06(T)

高所滞在中の血中酸素濃度・心拍数・エネルギー代謝(乳酸値・血糖値・ケトン体値)の動態把握:事前トレーニングと高所登山の比較

Dynamics of the value of SpO2, heart rate and metabolism (lactic acid level, glucose level and 3-Hydroxybutyric acid level in blood) during high altitude: Comparison between Preliminary training and High Altitude Climbing

 

中谷康司 YASUSHI NAKATANI

中央大学保健体育研究所 Institute of Health and Sports Science, Chuo University

 

共同研究者氏名・所属

渡邉雄二(国立登山研修所・アドバイザー)

Yuji Watanabe (National Center for Mountaineering Education, Advisor)

 

研究結果(プロジェクト報告)の概要

富士山を用いた高所トレーニングの前後で、幾つかの生理的指標の変化から高所順応の効果が示されている。しかしながら、その詳細は不明な点も多く、実際の高所登山でのパフォーマンスとの関係も明らかにされていない。そこで、本研究では同一登山隊(5,000m~6,000m級の海外登山)の参加者に対し、富士山測候所を用いた事前トレーニングと高所登山中の両方において生理学的データ(血中酸素濃度、心拍数、乳酸値、血糖値、ケトン体値など)の測定を実施し、その結果の比較、検討を行った。従来、高所順応に関する測定では、血中酸素濃度への注目が高いが、酸素の摂取状況はエネルギー代謝に影響を与えることから、本研究では代謝に関係する物質の動態把握も行った。