富士山山頂における大気生物学的研究のための花粉採取 (POSTMAN project)

三木 健司 MIKI Kenji

京都大学農学研究科 Kyoto University Graduate School of Agriculture

 

共同研究者氏名・所属

磯部洋明 京都市立芸術大学美術学部

中村公人 京都大学農学研究科

長島瑠子 京都大学総合生存学館

伊藤梓  京都大学農学部

関大吉  京都大学総合生存学館

増田凱斗 京都大学農学部

 

研究テーマ

富士山山頂における大気生物学的研究のための花粉採取(POSTMAN project)

Pollen sampling at the top of Mt. Fuji for aerobiological investigation (POSTMAN project)

 

研究結果の概要

 

 生物圏はどの程度の高度まで広がっているのかを明らかにするため、高高度(成層圏)において生物粒子となった微生物をサンプリングするという研究はこれまでおこなわれてきた。しかし、同じ生物粒子である花粉に関しては、その粒子の大きさから高高度飛散をしないと考えられてきてたため、これまで高所における花粉飛散の研究は行われてこなかった。

 このため私たちのチームでは、森林限界を超える富士山山頂において花粉粒子を実際に目視で確認できる方法でサンプリングし、どのような種類の花粉がどのような形態で飛散しているのかを明らかにすることにより、森林限界以高に巻き上げられる花粉粒子にはどのような特徴があるのかを調査することを目的とした。

 本実験では、2017年9月6日午前11時から7日午前7時までの20時間にわたり、富士山山頂において花粉粒子の採取を行った。本実験により、生物から生まれた粒子であることを示す着色反応を示した粒子のサンプルに成功した(図)。

図 実験サンプルから得た花粉粒子候補第一号
図 実験サンプルから得た花粉粒子候補第一号

 

In order to investigate how far the biosphere spreads out, some scientists have been working on bioaerosol sampling. However, only limited previous studies worked on pollen sampling at a high altitude. In this experiment, we worked on pollen sampling and visual observation of the sampled pollen grain to figure out the characteristics of pollen grains distributed above the timberline. The pollen sampling was performed over 20 hours from September 6th 11 a.m. to 7th 7 a.m.. In this experiment, we successfully sampled a grain which is dyeable by pollen stain. 

 

 

研究成果の公表予定 

 

未定